到達圏計算/流入圏計算
「到達圏計算」は、指定した地点から一定時間または距離で到達可能な範囲を求める計算です。
「流入圏計算」は、到達圏計算とは逆に、指定した地点へ一定時間または距離で流入可能な範囲を求める計算です。
これらの範囲は基準地点を取り囲む多角形で示されますが、これを「ポリゴン」といいます。
(*) 本ページ掲載地図は、三井E&Sシステム技研株式会社製です。
「到達圏計算」と「流入圏計算」のちがい
ある地点から10分の到達圏計算と流入圏計算を行っても、2つの計算結果は異なります。言い換えると 地点A→地点B と 地点B→地点A の計算では、計算結果が異なります。
この現象は、道路に一方通行などの交通規制が存在することと、高速道路のように「上り」と「下り」で別々の道路を走行するために発生します。
「単一ポリゴン」と「複数ポリゴン」
到達圏計算/流入圏計算では、到達(流入)可能な交差点の位置を利用し、1つのポリゴンを作成します。これを「単一ポリゴン」といいます。
「単一ポリゴン」を進化させ、到達(流入)可能な交差点と、その交差点に接続する道路を利用することで、到達(流入)可能な交差点のグループを認識することができます。それぞれグループに対してポリゴンを作成することで、「複数ポリゴン」を作成することが出来ます。
例えば右図のようにA駅前から鉄道を利用して到達圏計算を行ったとします。
この場合、次の3つの計算を行います。
- A駅からの徒歩圏
- A駅からB駅までの鉄道区間
- B駅からの徒歩圏 単一ポリゴンでは、これらを1つのグループ(ポリゴン)として取り扱います。
複数ポリゴンでは、鉄道区間(赤線部分)を無視することにより、A駅・B駅それぞれを1つのグループと考え、2つのポリゴン(青色ポリゴン)を作成します。
この「複数ポリゴン」は、高速道路や旅客鉄道を利用した場合の到達圏/流入圏の分析に威力を発揮します。
「複数ポリゴン」と「ドーナツポリゴン」
「複数ポリゴン」の1つのポリゴンの内部に、到達(流入)が不可能な交差点グループが包含されることがあります。このグループに対してもポリゴンを作成することができます。この中抜けとなるポリゴンを「ドーナツポリゴン」といいます。
主な特徴
- 以下の指定ができます。
時間最短計算/距離最短計算の指定
高速道路使用/非使用の指定
旅客鉄道使用/非使用の指定(*)
貨物鉄道使用/非使用の指定(*)
フェリー使用/非使用の指定(*)
内航船使用/非使用の指定(*)
航空機使用/非使用の指定(*)
単一ポリゴン/複数ポリゴンの指定(*)
ドーナツポリゴン使用/非使用の指定(*)
(*)ご使用の製品・データによっては利用できない場合があります - 到達圏内の地点の一覧表の作成が可能です。
画面サンプル
到達圏計算
(ACT距離計算パッケージ for MapInfo)
製品ご案内
到達圏計算機能と流入圏計算機能はセットではありません。
製品により、到達圏計算機能のみを実装するものがあります。
「到達圏計算」機能は、次の製品に実装されています。
- ACT距離計算サービス
ACT距離計算サービスとは
ACT距離計算クライアント
ACT距離計算ワークシート for Excel (*)地図表示は行いません
「流入圏計算」機能は、次の製品に実装されています。
- ACT距離計算サービス
ACT距離計算サービスとは
ACT距離計算クライアント
ACT距離計算ワークシート for Excel (*)地図表示は行いません
- パッケージ製品
ACT距離計算パッケージ for MapInfo
「複数ポリゴン」、「ドーナツポリゴン」機能は、次の製品に実装されています。
- ACT距離計算サービス
ACT距離計算サービスとは