ACT距離計算パッケージ for MapInfo
地図上の任意の地点間の最短ルートを算出するMapInfo(*1)対応のアプリケーションです。
地図表示形式の変更、地図や一覧表の印刷/保存、データベース機能など MapInfo の全ての機能が同時に利用できますので、営業/配送拠点計画、道路建設計画、エリアマーケティング、さらには簡単な配送計画までさまざまな分野で、ニーズに合わせた活用が可能です。
Version 8.0 では 64bit版MapInfo に対応し、新しいリボンインタフェースから操作ができるようになりました。
(*1) MapInfo は、文字や数字などのデータ情報と、地図上の位置や範囲などの情報を結びつけて、表示や分析を行うことのできる統合 GIS(Geographic Information System)です。
(*2) MapInfo および MapBasic は米国Precisely社の登録商標です。
(*3) 本ページ掲載地図は、三井E&Sシステム技研株式会社製です。
主な機能
ルート計算/最短ルート計算機能
任意の複数地点を結ぶ最短ルートを計算します。
- 巡回地点は以下から選択できます
- 事前登録地点/任意の地点(地図上でのクリック)/一覧表
- 待機時間/集計対象(荷量など)を設定できます
- 時間最短計算/距離最短計算や高速道路使用/非使用の指定が可能です
- 最短巡回ルート計算時に発着地点の固定有無を指定できます
- 経由交差点名、道路名の出力や通行料金の算出ができます
到達圏計算/流入圏計算機能
任意の地点から一定時間/距離で到達できる範囲を計算します。
- スタート地点は以下から選択できます
事前登録地点/任意の地点(地図上でのクリック)/一覧表 - 到達圏内の地点の一覧表を作成できます
- 到達圏の任意の地点までの所要時間・道のり・ルートを表示します
- 到達圏と同様に流入圏の計算も可能です
区間距離表作成機能
複数の発着地の組み合わせを指定し、所要時間/道のりを一括計算します。
- 時間表(所要時間のマトリックス)
- 距離表(道のりのマトリックス)
- 料金表(通行料金のマトリックス)
- 区間表(2点間の所要時間・道のり・通行料金・ルートの一覧表)
地図分割計算機能
複数の地点を起点として地図範囲を各起点の最寄エリアに分割し
- 各エリアの最大範囲(時間/距離)を指定できます
- 各エリアの外接ポリゴンを描画します
計算結果をMapInfoテーブル形式で保存できます
2点間距離計算機能
複数の発着地の組み合わせを指定し、所要時間/道のりを一括計算します。
- 発地点テーブル、着地点テーブル、発地点と着地点の組み合わせを指定できます
- 発着地間の所要時間/道のり/通行料金/ルートを一括計算します
- 計算結果をMapInfoのテーブル形式で保存できます
最適拠点選択計算機能
拠点から納品先までの走行距離(または所要時間)と
納品先の荷量との積の総和が最小になる複数の地点を候補地点から算出します。
- 複数の候補地点から、指定した数の拠点を算出します
- 拠点毎の荷量の上限値、納品先までの距離の最大値を設定可能
- 必ず選択する拠点(固定地点)を指定可能
- 計算結果をMapInfoテーブル形式で保存します
複数到達圏一括計算機能
最適拠点立地計算機能
任意の道路区間の通過速度を自由に設定/変更することができます。
設定対象の道路は下記の単位で選択できます。
- 区間種別・幅員区分等の道路属性
- 都道府県・市区町村
- 任意のエリア
- 任意の道路
主な導入事例
ACT距離計算パッケージは、ルート計算と到達圏計算をベースとする汎用シミュレーションシステムです。導入業種・用途は多岐にわたっています。
エンドユーザ業種 | 導 入 用 途 | 備 考 |
倉庫/運送業者 | 新規物流センタの立地評価 新規顧客、新規拠点の配送ルート作成業務 |
到達圏計算機能を利用したセンタ立地 ルート計算による配送ルートの作成 |
小口運送業者 | 配送ルート作成 距離建て運賃の計算 |
ルート計算(運賃算出)をベースにした受注エントリーシステム |
建設 | 複数の物流センタ候補地から顧客に最適な物件を提案 顧客の配送ルート検証等の営業活動 |
地図上に登録した物件の付加情報(写真、動画、音声、関連文書等)とリンクしたシステム |
施設管理業者 | 施設管理ルートの作成など | 緊急時の施設巡回ルートの算出 |
自動車メーカ | 工場→中継基地(デポ)→営業所という新車の輸送ルートを検証し、最適な中継基地の立地の評価 | 到達圏計算とルート計算を利用した立地シミュレーションシステム |
窯業土石 | 工場から建設現場までのルートを計算し、最適な発地工場を算出 | 到達圏計算による工場の統廃合の評価に利用 |
広告業 | 折り込み広告の配布シミュレーション | 配布範囲の算出に利用 |
小売業 | エリアマーケティング、出店計画など | ハフ分析のパラメータ計算に利用 |
資材メーカ | 運賃の距離程の見直し作業 | 運送会社との運賃交渉の資料としての利用 |
研究団体 | 災害時の避難ルートの検証 | 災害発生時の事例分析 |
医療 | 病院、福祉施設の立地評価 | 到達圏計算、最適拠点立地計算を用いた既存施設の評価、新規施設の立地計画 |
公共事業体 | 道路建設計画シミュレーション | 道路の効用算定 |
道路編集機能
MapInfoの基本機能を用いて、道路の追加/削除や、必要な道路の抽出を行います。
「道路テーブルツール」を使用すると、下記の編集作業を自動処理することができます。
- 必要な道路区間の選択
- 道路区間テーブルと道路点テーブルの整合性確保(道路点フィルタリング)
- 道路区間速度の道路種別、幅員区分別設定
- 複数テーブルの結合
距離計算パッケージの仕組み
ACT距離計算パッケージの心臓部分(コア)は、MapInfoの道路点テーブルと道路区間テーブルから事前に抽出された「計算用道路地図データ」を元に道路ネットワーク解析計算を行います。
実際の計算では、MapInfo上で指定された地点の最寄交差点間のルート計算を行い、交差点から交差点までの所要時間、道のり、通行料金、ルート図形を算出します。この計算結果は、MapInfoのテーブルに保存され、MapInfoの基本機能を用いて加工や保存、印刷を行うことができます。
使用可能な道路データ
ACT距離計算パッケージのユーザインタフェースは、三井E&Sシステム技研株式会社製の道路地図(標準版)用に作成されていますが、道路ネットワーク構造を有する道路地図データであれば、フォーマット変換を行うことで、ACT距離計算パッケージで使用することができます。他の道路地図データをご利用になる場合は弊社までご相談ください。
カスタマイズ
距離計算コアのAPIを利用して、.NET、C/C++等の高級言語でのアプリケーション構築や、MapInfo以外のGISに対応したアプリケーションに距離計算機能を組み込むことができます。
●.NET、C/C++ 等の高級言語を用いたシステム
Win32DLL形式の関数を制御することが可能な高級言語で作成したプログラムは、距離計算コアを直接操作することができます。
この形式のプログラムはユーザ固有の業務をシステム化するのに適しています。また、距離計算コアとGISは互いに独立していますので、MapInfo以外のGISとの組み合わせや、GISを使用しないシステムを構築することができます。
動作環境
Windows 10 、11
推奨スペック:CPU Core i5 3.0GHz相当以上、メモリ16GB以上
必要なソフトウェアおよびデータ
MapInfo Pro Version 15 以上(32bit版、64bit版)
道路地図データ(道路ネットワーク構造を有する道路地図データ)
ACT位置検索ライブラリ またはMapInfo用住所検索システム(住所ジオコードを行う場合に必要です)
価格
新規ご購入価格:200,000円(1CPU・税抜き)
バージョンアップ価格:100,000円(1CPU・税抜き)
(*1)デジタル道路地図、MapInfo Pro等のGISが別途必要です。標準的な構成の価格は下記をご参照ください