ACT距離計算サービスのプログラミングについて
ACT距離計算サービスのサーバ構成
ACT距離計算サービスは、1台の管理サーバ、複数台の距離計算サーバおよび住所検索サーバから構成されています。
- 管理サーバ
ユーザIDやパスワードが正しいかを判定するユーザ認証機能、どの距離計算サーバがどのような計算用道路データを保持しているかといった状態管理機能を有しています。 - 距離計算サーバ
道路ネットワークデータ(「計算用道路データ」といいます)を保持しており、クライアントから受信した計算要求をもとに、距離計算を実行し、計算結果をクライアントに返信します。1台の距離計算サーバには複数の計算用道路データが設定されている場合があります。 - 住所検索サーバ
住所データを保持しており、クライアントから受信した検索要求をもとに、漢字住所文字列・住所コード・郵便番号から当該地点の経緯度を検索し、検索結果をクライアントに返信します。
サービスの種類
管理サーバと距離計算サーバには、次のようなWebサービスが存在します。
RESTを利用して距離計算を行なう場合は、以下を意識する必要はありませんが、XML/Webサービスを利用して距離計算を行うには、管理サーバと距離計算サーバの両方のサービスを呼び出す必要があります。
サーバ | サービス | 解説 |
管理サーバ | 計算用道路データ情報 取得サービス |
指定ユーザが計算可能な計算用道路データのリストを取得する |
距離計算サーバ 取得サービス |
指定計算用道路データで計算可能な距離計算サーバのURLを取得する | |
距離計算サーバ | 距離計算サービス | 距離計算を実行する |
住所検索サーバ | 住所検索サービス | 住所検索を実行する |
呼び出し手順
ACT距離計算サービスを呼び出すプログラミング方法には、3つのパターンがあります。
REST APIを利用した開発環境の場合
リクエストパラメータを指定し、REST APIを呼び出す
XML/Webサービスに対応している開発環境の場合
「ACT距離計算サービスWSDLファイル」を使用して直接距離計算サービスを呼び出す
- REST APIを利用した開発環境の場合
リクエストパラメータを指定し、REST APIを呼び出す - XML/Webサービスに対応している開発環境の場合
「ACT距離計算サービスWSDLファイル」を使用して直接距離計算サービスを呼び出す - XML/Webサービスに対応していない開発環境の場合
ACT距離計算サービスとWin32アプリケーションとの橋渡しを行う「ACT距離計算サービス-Win32 ブリッジDLL」を使用して間接的に距離計算サービスを呼び出す
以下は、「ACT距離計算サービス REST API」を使用して距離計算サービスを呼び出す一般的な手順です。
- 計算用道路データ情報取得サービス呼び出し
ユーザ毎に与えられるユーザIDを管理サーバへ送信し、計算が可能な計算用道路データ(NWID)のリストを取得します。 - 計算用道路データのリスト取得
管理サーバから計算用道路データ(NWID)のリストを取得します。どの計算用道路データ(NWID)で計算を行なうかを決定します。 - 各種距離計算サービス呼び出し
2で取得した計算用道路データ(NWID)を用いて、各計算サービスを呼び出します。 - 計算結果の取得
計算結果を取得し、所要時間、道のり、走行ルートなどの情報を表示します。
(*) 1,2は事前に使用する計算用道路データ(NWID)が分かっていれば、呼び出す必要はありません。
以下は、「ACT距離計算サービスWSDLファイル」を使用して距離計算サービスを呼び出す一般的な手順です。
- 計算用道路データ情報取得サービス呼び出し
ユーザ毎に与えられるユーザIDで、距離計算が可能な計算用道路データのリストを取得するサービスを呼び出します。 - 計算用道路データのリスト取得
管理サーバから計算用道路データのリストを取得します。クライアントでは、このリストを画面に表示し、ユーザ操作により選択、計算したい計算用道路データを決定します。 - 距離計算サーバ取得サービス呼び出し
計算したい計算用道路データで距離計算可能な距離計算サーバの情報を取得するサービスを呼び出します。 - 距離計算サーバの情報取得
距離計算サーバのURL、IPアドレス、ポート番号を取得します。 - 距離計算サービス呼び出し
4. で取得した距離計算サーバのURL、IPアドレス、ポート番号を用いて、距離計算サービスを呼び出します。 - 計算結果の取得
計算結果を取得し、所要時間、道のり、走行ルートなどの情報を画面や地図上に表示します。
サンプルコード
サンプルプログラムは、こちらを参照ください。無償でダウンロード可能です。